イベント2021年3月2日

浄化槽課にはどんな想いで働きゆう人がおるが?

※この記事は高知大学より実習に来てくれたインターン生が作成した記事です!

今回、浄化槽課の菅原さんと福田さんにインタビューを行いました。あまり知られていない浄化槽についてやその管理・清掃とはどのようなお仕事なのかお伺いしました。
黒字:インタビュアー(源根)白字:菅原さん 茶字:福田さん

今日はよろしくお願いします!
僕たちは今回はどんな想いで働きゆう人がおるが?というテーマでインタビューさせて頂きたいと思うのですが、まず初めに菅原さんはどうしてタイヘイグループのほうに入社されたのですか?
そうですね。タイヘイに入る前からこの業種に就いていたので、言ってしまえば実質、腕を見込まれて連れてこられたって感じなんですよね。この職業っていうのは個人的には大好きです。
(タイヘイに)入られたのはいつごろですか?
ここへ?
はい。そうです。
もうここに入ったのがもう10年過ぎたんで、逆算すれば11年目なるって感じですね。ずっとこの仕事ばっかりで。
その、前から浄化槽の清掃・管理をやられていたということですが、浄化槽の仕事に入られたきっかけというのは?
小さい頃からねバキュームカーが走りゆうて、これはどういう風に作業しているんだろうと、気になっていたんですよね。
それからこの業界に入ったのが29歳のときなんですよ。29歳のときに入ってそのときに初めてこの業界、浄化槽の仕事っていうのをやり始めたんですよ。
そうなんですね。ちなみに福田さんはどうしてタイヘイグループのほうに入社されたのですか?
そうですね、僕がタイヘイのほう入ってみてやってみたいと思ったのは、僕は今まで建設業のほうをやってきて、何十年間とやってきた中で今回全くこのジャンルの違う、そうしたところに足を踏み入れたわけなんですが、やっぱりやってみたい。
あと将来性ですねすごく建設業を長くやってきて、やっぱり体に結構大変な力仕事がありますんで、年齢的にもだいぶ経ってきて10年後50歳越え出して自分がどうなるかと思ったときに、自分の知り合いの人が浄化槽の関係で、菅原さんのことを知っていたこともあって、ちょっとアドバイスを頂いたうえで将来的に今確かに変わったときは大変かもしれないけど、長い目で見た上でやってみる価値はあるよというところにすごく惹かれてやってみたい、自分も携わってみたいという思いが強くなって、ぜひ一回面接を受けさせてくださいっていうように自分から話をさせていただいた。それでタイヘイさんに来てますね。
菅原さんから見て福田さんはどのような社員さんですか?
まあ一言で言えば真面目ですね。まあそこに尽きる。だけど仕事において全部それが100%そうかっていえば、そうでもないところはあるし、やっぱその部分をどけてしまえば今度は逆にどうなんかという、その人間というのをどう考えたときにですねどちらを取るかながですよね。うん、やっぱこっち側でしょ。でただ全体的なことを考えてまあいろいろなことがあってきてもらったってことがありますので、まあ複雑な理由もありますんで。
では反対に福田さんから菅原さんはどういった方ですか?
頼れる上司っていうのが一番ですね。この業種に関して知らないことがないんじゃないのかという位、ほぼほぼ自分の言うことに応えてくれる。この安心感は太すぎるくらい太すぎて色んな意味で太くて、何においても頼れるところがそれが一番太い。確かに以前ここに入る前に、いろいろお話させてもらったのもあるんですが、そこのなあなあさを無くして厳しいところは厳しい時折冗談を言いながら、笑いをしながらという社交のところも含めて、ほっとするんですよね、ときにはグッとくるときもあるけど色んなその人柄がありながら頼れるなって、まだそばにいないといかんなという感じかな。
なるほど!菅原さんの知識の多さには僕たちも驚きましたね。
そうですね。浄化槽についてお話を聞きたいと思うのですが、まず初めに浄化槽にはどんなタイプのものがありますか?
浄化槽っていうシステム自体は、今あるのは単独浄化槽と合併浄化槽と2種類あって、この2つの大きな違いは平成12年より前に埋められたのか後に埋められたのかによって変わってきます。平成12年までに埋められていたのが単独浄化槽で、平成12年以降は埋めれなくなっています。それでも現在も平成12年より前に埋められたものが使われているところはあるんです。
そういった浄化槽はみなし浄化槽と呼ばれ、トイレ以外の一般排水は川や水路に垂れ流しという形になっちゅうんですよね。だから高知市は合併浄化槽に切り替えてくださいと呼びかけ続けとるわけです。
その切り替えるっていうのは外に出てる排水を全部その浄化槽のほうに流し込むということですか?
うん、そうですね。だからまぁそこら辺の工事を受け持つのが城南タイヘイでもあるんよね。
なるほど!グループの中で一連の仕事を任せられるのですね!
では、現在その下水道っていうのが全国的に普及してきている中で、高知県の普及率というのは低いじゃないですか。下水道の普及率は今後どう変化していきますか。将来的に浄化槽はなくなると思いますか?
無くなるとは思いませんね。
高知市は無くなる率が高いと思いますが、郡部のほうとかは浄化槽は残ると思います。
では仕事はなくならないと?
なくならない。
だから僕らも勉強はしないといけなくて、まぁ日々勉学という形で調べたりとかしています。そして下水道というのはあくまで大型の浄化槽と一緒のようなものなんですよね。ただ処理システムとか最終の汚泥の処理のシステムがあるんで下水道法という法律があるがですけどそこら辺に関しては僕はまだ詳しくないですね。
さっき言った郡部のほうに浄化槽が残るというのはまぁ高知は面積も広いし森林率も80%を超えちゅうじゃないですか。
はい。そうですね。
そうしたところに下水道を埋められるかといえば埋められないでしょうと。そうなってくると郡部のほうでは新築を建てることになれば浄化槽しか埋められないんですよね。
災害という観点からみると下水道と浄化槽はどっちがいいんですか?
浄化槽は自分の敷地内に埋めなきゃいかんので、浄化槽のシステム自体は電気が止まっても10日くらいは維持することができるんですよ。つまりトイレは使えるんですよね。ただ下水道は管がどこかで破損すると液状化して使えなくなってしまうんです。
そうなりますと、浄化槽のほうが良さそうですね。災害時のトイレ問題は重大ですからね。
はい。そうなんです。
話は変わりますが、
お二人にお伺いしたいのですが、この浄化槽の仕事ていうのは結構、いわゆる3K労働といわれる「きつい、くさい、汚い」に当たると思うのですが、そういったところで特に臭いがあるとは思うのですが一番大変だと思うことはなんですか?
そうですね、まあ入って大変だったのは最初のころはやっぱり自分でも操作のやり方とかチェックの仕方とかそれで(汚泥)返ってくるものもついてくる。今では極力汚れてはいないとは思いますがあの汚れないようなやり方を自分で見つける。尚且つわからないことはこの業界っていうのが広いんである程度自分なりに調べていってここのことはこの人が知っているということがあるんで、タイヘイって枠じゃなくて浄化槽の管理協会の人に色んな事を聞きましたね。でその時にどうやってやりゆうか、それを聞いた上で実践してみる。そうすればあの今は最初つらかったことがあるんですよ臭気とかもひどかったんで、でも一番きつかったのが塩素なんです。
塩素ですか?
そう。浄化槽のシステム自体が大腸菌を殺せないんですよ、最終的に殺すんは次亜塩なんですよ、塩素。トリクロロ酸ナトリウムやったっけな?ちょっと覚えてないですけど、、
それを使って最終消毒層、滅菌層ですよね。あのかしかく・・見たと思うんですけど、一宮中学で最後薬入れよったあれがそうなんですけど、あれで大腸菌を殺すわけなんですけど、あれは夏場とかになれば結構塩素が上がるんですよ、あれ冬場だったんで特に上がらなかったんですけどあれを嗅いだ時は花粉症みたいになりました。鼻炎ですね。思いっきり嗅ぎすぎたら、だからあれ僕がやるときは息をとめちゅうんですよ。
そんなに塩素がきついんですか?
きついですね。目が痛くなる。だから塩素とか臭気とか跳ね返ってきた汚物とかそこら辺を克服できればこの業種ってのが楽しくなるよ。言うたら逆転ですよね。僕の場合はですね。
福田さんのほうはどうですか?
そうですね。僕の中でここ1年ほどやらせてもらって一番大変だなって心の中であるのがお客さんとの接し方っしゃべり方会話の仕方、モノの伝え方これが難しいなと感じている。今までやっぱ現場仕事を何10年とやってきたものでして、あくまで対人はありますけどやっぱり元請けさんであったり同じ土木作業員さんであったり、ちょっと対応とか話し方とか、ちょっとじゃないな、、結構違います。やっぱりそのやってきたところのような癖がぽろっと出てきてしまうときであったりとか、今までこれほどではないですが結構汚い仕事とかそれなりにしてきているからか、意外と臭いとかも想像よりはこらえることができている。
はじめの3ヵ月くらいでこれくらいなら何とかなるなとなったうえで、やっぱ自分の中で大きく引っかかっているのは対人との接し方を僕はものすごく課題である。これからも含めてすごく今までとは違うというのに僕はすごく引っかかっている。
なるほど、そうですね。
先ほど福田さんのほうから対人とのコミュニケーションという所と菅原さんのほうから浄化槽管理協会とのやりとりという所で結構人との関わることが多いということで、人と関わるうえで気を付けていることはありますか?
しいて言えば、その人を知ることですよね。
じゃないと自分の意見だけを述べても駄目じゃないですか。相手のことを知って自分の答えを出すっていうのが大事かなって思いましたね。思ってやっているのかなって感じ、それ以上のことは特に何もなくてそれ以上普通のことの状態を続けていきゆう感じで、そうすればおのずと向こう側から歩み寄ってくれるんですよね。
ありがとうございます! 福田さんのほうはなにか意識していることはありますか?
僕はすべてが初めてのこと初めての人ばかりなので、僕が心掛けていることは初めから同じで変わってないのが1点あってとりあえず自分がどんなにつらくてしんどくても、「笑顔」。
言ったときには嫌な顔一つせずに「こんにちは、お世話になります」と笑顔で接すること。
そこは今までずっと、行ったときにまずはそこから、感じのいいお兄ちゃんが来てくれたら、まあおんちゃんですけど((笑)) と思ってもらえる自分自身でありたい。
行ったときにやっぱりにこにこした感じてやりゆう「汚いみたいやね、臭いの大変やね」、「そんなことないですよ」って「ちょっとお水飛びますからね下がってください」って言いながらやれる自分で常にありたい。ていうのは心掛けている。今はまずそこをやり続けていきたい。
ありがとうございます。僕たちも最初のインターンということで緊張していたんですけど、最初にお二人に関わることができて、やさしさというか笑顔というのがあって、それからの活動もしやすくなってたいうかあったので、ありがたかったです。
笑顔は大切ですね。
お時間のほうもあるので最後に質問というか聞きたいことがあるのですが、二人にとって浄化槽の仕事のやりがいというのは何かありますか?
そうですねまずはやっぱり一番は前も話したと思うんですが、ライフラインの一つなので、ライフラインの仕事に携われるというのが自分の中でやっぱり、自分の中で彷彿させるもの、、
あとは浄化槽のシステム自体を熟知すればするほど、あの最初汚れたものがきれいになると、達成感ありますよね。
はい!
それに越したことはない。それとお客さんとのコミュニケーションをとって、お客さんに最後「ありがとう」て言って言われるような仕事をしていって、やっぱ最終的にはこんな水が出るよって、言うためには自分の努力っていうのは必要ですし、そこを敷き詰めていくっていうのは楽しいことやしね。
ライフラインの一つってとこで、他にも電気水道あったと思うんですけど、その中でもやっぱそこの中でも浄化槽ってのは何か特別あったのですか?
それは特別ってのはないです。うんあのー基本で言えば、その最初のころにあったことなんですけども、まあ入った会社がそういう感じでまあ入れたッて感じです。
最初っから電力会社とかガス会社とかに行くよって感じで学生の時に考えたわけではなかった。
ただそういう思いはあったんですけども、ただ現実とギャップはあるんでそこは言いよったように、29の時からはいっちゅうっていう話はそれまでに別のことをしよったってことなんですよ。
なるほど、やっぱその浄化槽の知識の、どんどん新しく技術が新しくなるという話もされていたと思うんですけど、覚えることって結構つらいっていうか、ちょっと大変でやっぱめんどくさいと思うことはありますか?
いやーいまでも勉強するのは基本嫌いじゃないんで、だから別にそこに関しては苦になっていることは少ない。あればやっぱり本読んだりインターネットみたりして、こんな形ながやとかどういうシステムなのかどんな感じになるのかっていうのを見ていくんで、まあある意味、面白さ。
面白さ?
うん。やっぱり楽しまないとやっぱり仕事続かないんで、楽しみはどこかで見つけるというところがね、ありますね。
仕事を楽しむんですね。
そう。一番いいのはやっぱ楽しむことなんですよ.
なるほど、ありがとうございます。
福田さんは、仕事のやりがいというのは?
そうですね、ぼくはまだまだ経験不足の自分なんでね。今の時点でやっぱりさっきとつながりがあるんですけど、その今のところにつながってくるんですけど、今までにない色んな人とやりとりであったりふれあいであったり、菅原さんも言っていただいたのですが最後に「ありがとう」とか「大変やね」とか麦茶を入れてくれて「まあお茶でも飲みい」ていう温かみを感じれる。この日常今までなかったのでぼくのなかには、いいなって。そういうことを感じれて人の温かさに触れれる瞬間があったりとか、そこがすごいなって実感していて、一つのやりがいでもあるかなってこれからもっと勉強して、色んなことできるようにわかるようになっていった上で、もっと役に立てるようになっていきたい。こういう人のお客さんみなさんの役に立てる自分に。やりがいを感じてやっていきたい。
あ、余談になるんですが、僕ら何軒か回るんですけど、何件か回って同じことされるとおなかちゃぷんちゃぷんになりますけど・・・
一同:((笑))。
初見の人は来てくれたってことで出してくれるんですけど、前にも同じようにお疲れさまとくれたり、その前でもお疲れさまって、なかなか結構ね、ただそこでも笑顔は絶やさず、「ありがとうございます」ていただいてますけど、たまにたまにありますけどね立て続けに来ること。
なるほど、ありがとうございます。
「ありがとう」をやっぱもらうってのはうれしいですか?
うれしいですね。次への活力にになりますんで、うん。
まあ「こんちきしょ―」て言われるか「ありがとう」と言われるほうがましでしょ?
一同:((笑))
そして、仕事を楽しむということですね。
でもここは最初は難しいですよね。最初はどうしてもつらいとかめんどくさいとか思うこともありますよね
それはね。ありますよ。まあ全部の仕事をひっくるめて自分の中であつかいゆうもんはやっぱり、わからない部分とか出てくるやないですか、出てきたときにはこれどうしようかなって悩むところがあるんですが、ただそれを逆に課題をクリアできれば達成感がでてくるやないですか、その間ってのが苦労するんですよね。まあ階段一つ一つ登っていくと一緒なんで、やはり登り切った時の達成感になるんで、ただいろんなような形で僕の仕事の範疇での中でも初めて、やることのあるのでそこに関してはさっき言った協会とかそこら辺の人にお聞きして動いてくとしか方法はない。ここの会社の中でわかればいいんですけど、さすがに浄化槽の管理部門はここだけにしかないので、だから色々なご助力できるところはご助力していただいて、やっていただきますね。
なるほど、本日はありがとうございました!
一同:ありがとうございました。

浄化槽は携わる人によって管理・清掃されることによって維持されるているもので、暮らしの快適さを保つための重要な役割を担っているものであるということがわかりました。下水道が普及しても浄化槽が無くならない理由は下水道が普及していない地域にも設置できるというメリットや、距離の長い管を使うため液状化し管が浮き出ることに影響を受けやすい下水と違い、微生物の力を利用したり、汚水を層で押し出す方式で汚水を濾過しているため災害に強いという特性をもつためだということがわかりました。
菅原さんはライフラインの一部である仕事に携わることにやりがいを感じ、綺麗な水に近づけること浄化槽の仕組みについて勉強する努力を続けていらっしゃった。福田さんは浄化槽の仕事で色々なお客様と関わるなかで頂く思いやりから役に立てているということにやりがいを感じ、その思いに答えるために努力をされていた。おふたりともお客様からのありがとうという言葉を頂くというエピソードについて話されていてそのために自分の仕事がお客様のためになるということを意識し、細かいところまで丁寧に作業されることや学ぶ姿勢を持ち続けていらっしゃるところがお客様に伝わっているということを感じました。